春フェスのこと

デパートの屋上でやってた。

去年は元彼と来ていた。

今年は後輩と来ていた。

元彼に教えてもらったバンドを見ていたら。











見慣れた懐かしい後ろ姿。


見つけちゃったよ。

まぁ、仕方ない。


その後もちらちら見かけてはいたんだけど、別に、何するわけでもない。

ただ、同じ空間にいるだけ。


後輩が帰ってしまい、1人でぷらぷらしていたら。




「どうも。」


聞きなれた懐かしい声。


なんか隣に来るからさ。それを邪険に出来るほど、性格悪くなれなくて。


世間話しながら、2つくらい一緒に見た。


私は最後までいたけど、向こうは先に帰るって言うから。

少し話した。



「元気そうでよかった」



そうね。もう、死にたいとか消えたいとか思わなくなったよ。



いつか、会ったときに言った言葉を彼は覚えているのかな。

それを叶えるための努力をしているのかな。


でもさ、もし、いつか、また、って思っても。


もう、前のようにはいかないよ。

もう、信じられないよ。

わかってる?


一緒にいると楽だけど、それは、今はもう何も期待しないからだよ。

それはもう、どうでもいいからだよ。


帰った後にメールがきた。

メールしてくる神経も信じられない。

返事はしない。


友達みたいに話せて、楽しかったよ。

でも、もう友達じゃないし。

君はもう、無関係の人なのだよ。

さよなら。